元述「よし、やめ! 各自しばらく休憩!」
花郎「ありがとうございました!!」
花郎(甲)「ふーっ。久しぶりに、すがすがしい気分だな」
花郎(乙)「ああ、外での訓練は数日ぶりだからな。今週はずっと雪で屋内の訓練ばかりだったし」
花郎(丙)「修練場の雪かきが大変だったよな~。まあ、いい鍛錬にはなったけど」
花郎(甲)「月に一度の全体演習は、雪中行軍になりそうだな」
花郎(丙)「うへ。まあ、演習場の雪かきやらされるよりはましだけど……」
花郎(乙)「しかしそろそろ年末の帰省の時期だろう。遠方の奴はもう出発しないといけない頃じゃないか?」
花郎(甲)「山賊や悪獣の襲撃に備えて、なるべく民間人と一緒に帰省するように日程組むらしいぞ。遠方の奴には既に命令が出てる」
花郎(丙)「へえ、知らなかっ……あ、文秀将軍だ」
花郎(甲)「最近はよくお見えになるな」
花郎(乙)「元述郎に会いに来られたのかな」
花郎(丙)「他に用事なんて無いだろ。にしてもあのお二人、仲直りしたんだな」
花郎(乙)「そういえばいつの間にか、元通りになってるな」
花郎(甲)「痴話げんかなんて、そういうものだろう」
花郎(丙)「あ、やっぱり痴話げんかだったんだ」
花郎(乙)「うらやましい……」
花郎(甲)「何がだ」
花郎(乙)「痴話げんかなんて、痴話げんかをするような仲だってことだろ。元述郎と」
花郎(丙)「そりゃそうだろ。あれはどう見てもそうだろ」
花郎(甲)「そうだな。今も非常に仲睦まじげに談笑しているな」
花郎(乙)「うらやましい!!」
花郎(丙)「あ、将軍が元述郎の頭に触った」
花郎(甲)「頭を寄せて、何か耳打ちしてるな」
花郎(乙)「いちいち実況しなくていいよ! 見えてるから!」
花郎(丙)「しかし、実にいいタイミングでお出ましだよなあ、将軍」
花郎(甲)「もう、元述郎の日程表は全部頭の中に入ってるんじゃないか」
花郎(丙)「今日はお二人とも他出されないんだな」
花郎(乙)「そりゃ毎日のように訓練を抜け出してたら、いくら相手が将軍だからって示しがつかないだろ。俺たちだってやる気がそがれるし」
花郎(甲)「将軍が元述郎を連れ出されるのは大抵、昼飯時か夕方だぞ。今だって休憩中だ。いつも訓練を邪魔してるわけじゃないだろう」
花郎(丙)「お前の場合、士気が下がるのは元述郎の顔が見られないからだろ」
花郎(乙)「そりゃあ。将軍がお見えにならない時は、元述郎も寂しそうだし、仲が良いのが悪いとは思わないけどさあ……」
花郎(甲)「戦争中じゃ、こうはいかないな」
花郎(丙)「休戦中で良かったよなあ」
花郎(乙)「なんで悪獣は攻めてこないんだろうな。冬眠でもしてるのかな」
花郎(丙)「へ!? 悪獣って冬眠中だったのか。知らなかった」
花郎(乙)「ばか、冗談だよ。ほんとに冬眠してるのかは知らないぞ。でも事実休戦状態だからな……悪獣って、寒さに弱いのかもな」
花郎(甲)「なるほど、だから元暁殿はいつも毛皮付きの服を着ているのか」
花郎(丙)「それは、ただの装飾なんじゃ……」
花郎(甲)「む?」
花郎(丙)「おお? 将軍が元述郎の手を取って歩き出したぞ」
花郎(乙)「わ、やっぱり逢引なさりやがるのか!?」
花郎(丙)「逢引って言っちゃったよ、おい」
花郎(甲)「まあ……周知の事実だし、今更……」
花郎(丙)「あ、なんだか物陰に入ったぞ。俺たちが見てるのに気づいてるみたいだな将軍」
花郎(乙)「み、見えないところで何をしてるんだろう……」
花郎(甲)「お前の想像している通りのことじゃないか」
花郎(乙)「う、うらやましい!!」
花郎(丙)「あれ、もう出てきた」
花郎(甲)「どうやら、今日の逢瀬はここまでらしいな」
花郎(乙)「ほっ……、さすがにこの早さでは違ったか~」
花郎(丙)「どこまで想像したんだよお前は!」
花郎(乙)「なんだよ! 『元述郎の膝枕で耳掻き』くらい、妄想してもいいじゃないか!」
花郎(丙)「……………………」
花郎(甲)「確かにそれは、うらやましいな」
viasxrsqs24692 Eメール URL 2010年12月31日(金)03時01分 編集・削除
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